三線は棹(ソー)、胴(チーガ)、蛇皮、 糸巻き(カラクイ)、 絃(ツィル)、 ウマ(駒)で構成され、爪で絃を弾いて音を出します。音色を決めるのはそれらすべての要素ですが、最も影響が大きいのは棹と胴の材質、胴の内側のくりぬき具合だそうです。
棹は八重山黒檀(黒木)がよいとされます。今ではほとんどとれないので南方産のものを使うそうです。家の柱に使用されていた黒木で三線を作るという話を聞きますが、黒木は成長が遅い分硬い材質で、三線の棹に利用するとよい音が出るのだそうです。カラクイも黒木を使います。
胴は欅やイヌマキ。欅は沖縄にはない木ですが、これも昔の柱や枕木などから取るそうです。欅も固くてよい反面重たくなってしまうので、半分イヌマキを組んだりします。
蛇皮はビルマニシキヘビの皮で東南アジア(おもにベトナム)方面からの輸入です。真ん中の柄が大きくて皮が厚めのところほど上等です。 音色はきつく張った方がよいのですが、本土向けには冬の乾燥が激しく破れやすいためやや緩く張ります。張り替えは片側1万~2万円くらい。毎日弾かずに長期にしまいこんでしまうと破れやすいようです。
その他、絃はテトロン製、ウマは竹製、爪は水牛の角からできていますが、爪に関しては人工的な材質のものもいろいろあります。適度な大きさと重みがあるほうが古典向きです。
*写真は「三線乃店 親泊宗康」さんにご協力いただきました。三線については沖縄県三線製作事業協同組合のHPにも詳しく説明があります。